1米ドルに対し1USDTの安定した価値を持つステーブルコイン、テザー(USDT)が2億5,000万ドル、日本円にして約275億円分の新しいトークンを追加発行したことが分かった。Omni Explorerによって明かされている。
3月末には、テザーは3億ドル分のトークンをリリースし、ビットコイン(BTC)の値動きに影響を与えたとし、今回もビットコイン価格に影響を与えるのではないかと関係者からは期待の声も上がっている。
また、5月には2億5,000ドル分のトークンを発行しており、立て続けになっている状況から、市場では不信感も見られる。
先週、米国の法律事務所がテザーの銀行口座を確認し、6月1日時点で、テザーが裏付けとなるドルを保有しているとの報告を行ったが、これは監査法人による正式な監査ではないと、法律事務所側も強調している。
テザーは、去年12月の時点で、テザーと仮想通貨取引所であるBitfinexが米規制当局から召喚状を受け取っている。召喚状の内容は明らかになっていないが、それに対しテザーは、プエルトリコの銀行に十分なドル資金を持っている可能性があるという内容を2月に発表している。
最近になり発行が多くなってきていることから、業界からはテザーに対する不信感が強まっていることもある一方、裏付けが本物だと明確になれば、BTCの価格上昇のきっかけにもなるだろう。トレードをメインに行っている投資家にとっては歓迎の話題とも考えられ、今後もテザーの動きには注目だと言える。