米証券取引委員会(SEC)がBitcoin(BTC)とEthereum(ETH)は証券ではないと見解を示したことに続いて、現在、XRPの状況に関する多くの憶測が飛び交っている。
18日には、起業家でXRPのウォレットの作成者であるRichard Holland氏が、すでにXRPは通貨であって証券でないことは証明されていると、自身のツイッターで指摘した。
US Attorney signed the agreement and it was technically with the US Attorney's Office. They have agreed to those facts, not FinCEN. AFAIK any federal criminal suit opened against Ripple in future would not be able to contradict these settled facts. pic.twitter.com/clQc4FZZ36
— Richard Holland (@codetsunami) 2018年6月18日
Holland氏が指摘したのは遡ること3年前の2015年の出来事で、マネーロンダリング(資金洗浄)を防ぐことを目的として財務省によって設立された米国政府の機関、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が、リップル社に対してFinCENに無登録で仲介業務を行い、アンチ・マネー・ロンダリング(AML)を遵守していなかったとして、総計45万ドル(約5,000万円)の罰金を命じたという点についてだ。
リップルはこれに応じ、罰金を支払った。さらに、将来の取引の監視及び外部の独立監査人がコンプライアンスを審査するという条件のもと、XRPの販売継続が許可された。この時に、アメリカ財務省との和解に使われた和解文書ではXRPを「cryptocurrency」として定義している。FinCENの定義通りなら、XRPは2015年にはすでに通貨として定義されていることになるだろう。
仮にXRPが証券であるなら、FinCENは販売許可証に署名した件について説明義務が生じることになる。財務省によって設立されたFinCENによって「通貨」と認められていることから、SECが証券であると認定する可能性は低いと考えられるが、世界の金融機関にとって一番怖い相手はSECであるという事実は揺るがない。まだ議論の余地は十分に残ってそうだ。