ソフトバンクが29日、ブロックチェーンを活用した高セキュリティの認証ソリューションを、米国のスタートアップ、クラウドマインズ・テクノロジーと共同開発したと発表しました。

クラウドマインズのブロックチェーンベースのデバイス認証システムと、モバイルキャリアのユーザー認証を組み合わせたもので、モバイル端末固有のIDと、所有者情報をブロックチェーン上のIDに紐付けることで、モバイル端末の所有者を認証する際の安全性を確保できる仕組みになっています。

ユーザーは、IDとパスワードを入力することなくウェブサイト上のさまざまなサービスにログインできるようになり、使用できるシーンは多岐にわたると考えられます。

同ソリューションのフレークワークには、DDos攻撃対策が可能なSDPプロトコルを採用しており、ソフトバンクはこれによって高いセキュリティを確保した上でID管理共通基盤を提供できるとしています。

共同開発で採用したクラウドマインズのCMPC技術は、コンセンサス方式にLegitimate Proof of Work(LPoW)を使用しており、これは膨大な計算能力を必要せずに51%攻撃を防止する仕様となっています。

51%攻撃は最近になって頻繁に起こるようになっており、ビットコインゴールドやモナコインなどが攻撃を受けた事は記憶に新しいでしょう。

クラウドマインズは人工知能(AI)やクラウド技術などを得意とする中国初のスタートアップで、ソフトバンクグループが投資しており、現在の本社は米国カルフォルニア州になっています。

今後この認証ソリューションが普及されれば、パスワード入力の煩わしさが解消され、データの保存領域が縮小されることにも繋がることから、モバイル環境において効率よくサービスを受けることができるようになるでしょう。

参考:ソフトバンクグループ