マイクロソフトの共同設立者であるビル・ゲイツ氏は7日、もし可能であるならビットコイン(BTC)が勝たないほうに賭けると述べました。ゲイツ氏は、CNBCの“スクワーク・ボックス”という番組内で以下のようにコメントしました。

「資産クラスとして、何も生産していないのだから、それが上がることを期待するべきではありません。全くの“大馬鹿理論”の投資です。もし簡単に出来るなら、私は空売りします。」

ビットコインの価格は昨年5月に2,000ドルほどでしたが、12月中旬には19,000ドルを上回りました。しかし、現在はその価値の半分以上を失っており、5月9日現在では9,000ドル前後で取引されています。

「ビットコインやICOは、クレイジーで投機的なものがあります。」

ゲイツ氏はこう述べ、以前知人から誕生日プレゼントにビットコインを貰ったことと、数年後にはそれを売ってしまったということを明かしました。長期的に関与するには非常に危険と考えているゲイツ氏ですが、ブロックチェーン技術についてはメリットがあることを指摘しました。

ブロックチェーンは二者の取引の間で安全かつ永続的な記録を迅速に作成し、銀行などの第三者の介入の必要性を排除します。仮想通貨はそのブロックチェーン技術によって生まれた最初のアプリケーションと言えます。現在は多くの機関・企業がサプライチェーン管理、取引、およびその他の分野にブロックチェーンを適用する方法を模索しております。

ゲイツ氏は先週末、投資家のウォーレン・バフェット氏が会長兼CEO(最高経営責任者)を務める持ち株会社、バークシャー・ハサウェイの株主総会に出席しました。バフェット氏の長年の投資パートナーであるチャーリー・マンガー副会長と共に、数万人の参加者を前に、「(ビットコインは)まるで殺鼠剤のようだ」と酷評し、注目を集めました。

ゲイツ氏は、今年2月には「仮想通貨は直接的に死を招く。」と発言し、麻薬取引などに使われることを指摘し、波紋を呼びました。またその一方では、世界最大の慈善基金団体、ビル&メリンダ・ゲイツ財団としては、Ripple(リップル)社のブロックチェーン技術を活用したMojaloopを開発支援しています。

このプロジェクトにはファーウェイやエリクソンといった通信大手などが参加しており、金融機関の口座を持てない人々でもウォレットを持つことで途上国での貧困問題を解決することが目的です。

大物投資家と大物起業家にこぞって批判されるビットコイン(BTC)。下落トレンドが続き反発にも力がなく、歯止めが利かない状態が続いております。今後、著名な投資家たちの発言・動向も注目される中、市場では好材料が求められています。

参考:CNBC