仮想通貨市場で時価総額3位のリップル(XRP)が多方面から注目されている。材料が出ようが出まいが、ビットコイン(BTC)が上がろうが上がらまいが、お構いなしに相場を乱高下させ、XRP保有者の間では、このところしばらく低迷ぎみということもあり、中には売り投げたという声も少なくない。
それでも2017年初頭は1リップルあたり1円にも満たなかったのに対し、17日現在では18円ほどで価格推移をしているのだから、長期的に見れば十分に高騰している。5月には一時40~50円近くで値を付けていたため、現在の相場を安値と見た押し目買いもしばしば見られる。5月ころはリップル社によるロックアップの発表もあり、買いが強まったとの見方が多い。(CoinMarketCapの統計より)
リップルはGoogleやSBIホールディングスが出資をしていることでも知られている。また、リップルは銀行での送金システムなどを含めばポテンシャルも高く、バンク・オブ・アメリカやMUFG、SBIグループなど大手がこぞって国際送金での活用を見出しており、その芽が生えれば先の高値を取り返すことも十分に考えられる。しかしリップルは短期的に稼げるような投資スキームでもないし、価格推移は必ずしも材料と結びつけるものでもない。あくまで買うときの気休め程度にしたほうがいいかもしれない。
しかしながら、ここで今度は中国進出の話が持ち上がってきた。以前からTwitter上で中国進出のメンバー募集を呼びかけていたリップル社のエミ・ヨシカワ氏が米CoinDeskの取材に対し、中国は国際送金ネットワークの市場として重要であるとし、進出を考えていると語った。また越境での決済額は年間5兆ドルにものぼるという。
これが実現し、中国でも国際送金にリップルのネットワークやXRPが使われれば、よりリップルの市場を拡大させるのではないだろうか。そうなれば、必然的にXRPの価格も上がるだろう。今後のリップル社の動向も含め、XRPの相場動向からもますます目が離せない。
参考:CoinDesk