8月1日に控えるビットコイン(BTC)に対するハードフォークの予定が後3日に迫っている。絶えずTwitterなどSNSや海外の掲示板など、情報収集に目を光らせている方も少なくないだろう。分岐の可能性が近づく今、懸念する声が高まっているがビットコインを保有している方はどうするべきであろうか。

ビットコインは避難はさせるべきか?

まず、前提として避難はさせるべきか?という点だが、米大手取引所のCoinbaseではビットコインキャッシュ(BCC)の価値がわからないうちは危険とし、サポートできる確証がないため、7月31日午後11時19分より前にCoinbaseに置いてあるビットコインを引き出すように注意を促している。また、Krakenでは、ハードフォークの前後はボラティリティが拡大する可能性が高いとし、取引をする際の注意を求めている。

国内ではビットコインキャッシュの取り扱いを予定する取引所がいくつかあるが、やはり8月1日については慎重なアナウンスを出しているのが目立つ。日本仮想通貨事業者協会(JCBA)は、各協会員に分岐に対する顧客保護を前提としたアナウンスを行い、またハードフォークの近くでは大きくレバレッジをかけた取引は控えるように注意もしている。

では、上述を踏まえた上でハードフォークが近づいた時、どのような対策が望ましいか?考えられる方法としては、以下のようなものがある。

1.フィアット(法定通貨)への交換

フィアットカレンシー(国が発行する通貨)に交換するのは、資産を守る上で、最善策と考えられる。ビットコインやアルトコイン(オルトコイン)にしたままだと、万が一にも暴落が起こった際、大打撃を受けるがフィアットであれば、まったく影響を受けない。(あくまで仮想通貨の相場であって為替の変動は含まないものとする。)また、取引所からフィアットを出金しておけばなおさら万全だろう。一番の安全策はフィアットということを覚えておいていただきたい。

2.ビットコイン(BTC)のまま持つ

取引所によっては、ビットコインを保有していれば、同量のビットコインキャッシュを付与されるところもあるので、ビットコインキャッシュに期待・関心を持つ方は、そのまま保有しておくのも考えようによってはありだ。この場合は、価格がどのようにつくか?需要はどれくらいあるのか?綿密な調査を行ってくことが望ましい。取引所に置いたままにしないで、ハードウェアウォレットに移動させることも同時に考えておきたい。

3.アルトコイン(オルトコイン)へ交換

これも、有効な策の一つだ。しかしながら数多いアルトコイン、分散させておくか、それとも比較的堅調なところに集中させるか、悩ましいところだ。

どの銘柄がオススメ、といったことはしないがあくまで参考にしていただければと思う。例えば、時価総額2位のイーサリアム(ETH)はここのところ相場を下げており、29日12時現在で1ETH/2万1,000円ほどを推移している。以前の相場と比較しても割安ではないかという意見も散見される。また、金のビットコイン、銀のライトコインというようにビットコインの代替としてライトコインにも注目が集まっている。ライトコインは現在、1LTC/4,300円ほどで推移をしている。ビットコインとほぼ同じような通貨だが、手ごろ感もあり、一時的に買ってもいいし将来性を感じれば長期でホールドしてもいい。だが、多くのアルトコインはビットコインの相場に依存しているので、アルトコインを買う場合は注意したい。このあたりは慎重な判断でリスクを承知の上、ご注意を願いたい。ビットコインは現在1BTC/30万4,000円ほどで分岐前にアルトコインからの買戻しが入っているとの見方が強い。今後の相場動向も注目していきたい。