この連日、乱高下の激しい仮想通貨市場。短期のトレーダーであれば、その相場動向に一喜一憂し、目先の不安から夜も落ち着いて眠れないといった悪循環に陥っているといった声も少なくない。
株式でも為替でも当てはまるが、とくにボラティリティの高い仮想通貨では、あまり相場の事ばかり考えると精神的に疲れてしまうだろう。もちろん、一定の取引が終わったらすぐに円に交換するなどしていれば、不安になることはないが。
さて、そんな仮想通貨だが18日20時は比較的穏やかな相場となっており、時価総額上位100位中、97の銘柄が前日比でプラスとなっている。時価総額1位のビットコイン(BTC)は約12.9%。2位のイーサリアム(ETH)は約15.2%。リップル(XRP)は約17.6%といずれも高騰している。(CoinMarketCapの統計より)
ここで、18日に発表があった日本仮想通貨事業者協会がビットコイン分裂問題に向けた対策を考えると、ビットコイン投資家の取る行動はいくつかに想定される。
まず1つ目は、今のうちに買っておいて、ハードウェアウォレットに移動させるなどの保管。この場合はバイ・アンド・ホールド(長期的な保有)を考えての投資となるだろう。また、長期ではないが、自身がトレードしている仮想通貨取引所でビットコインが一時取引停止となった場合には、買いたくても買えなくなってしまう。
3日ほどが想定されるが、この期間の経過後には暴騰している可能性もゼロではない。このため、今のうちに買っておきたいという声も散見されている。また、取引停止のアナウンスがされていない取引所であれば、分裂が懸念されながらも取引は可能だろう。この場合、ビットコイン分裂がどのようになるか明確に示すものがないため、それなりのリスクは伴う。
2つ目は、今保有しているビットコインをアルトコイン(オルトコイン)に交換してビットコインが落ち着くまでは様子見。この場合は誤ってよく分からないコインを買ってしまわないように注意をしたい。できれば時価総額の高くて取引高の多いものが望ましい。本日はイーサリアムやリップルあたりが安値だろうか。もう一つ注意点としては、アルトコインの場合、ビットコインの相場に影響される場合も多いので、価格推移は常に見ておきたい。
3つ目は、ビットコイン、アルトコイン含めすべて円やドルに交換してからの様子見。この場合は仮想通貨全体の相場が暴落するようなことがあっても、大丈夫だ。さらに取引所から現金を下ろしておけば、取引所で何かしらの予期せぬ事態が起きても直接影響を受けることはないので、一番の安全策となる。とくに慎重に行動をしたい方にはこの方法がいいのではないだろうか。
あくまで参考ではあるが、大きく3つに分けさせていただいた。これ以外にも想定される方法はあるが、挙げればキリがないので概ねということで。
18日の相場は先に続いた下落を帳消しにする勢いだ。これが、デッド・キャット・バウンスか?それともこのまま上がり続けるのか?今後の相場動向から目が離せない。