暗号通貨マイニングプラットフォーム「Nicehash」は土曜日、NVIDIA製品のLite HashRate(LHR)を100%解除するソフトウェアを開発したことを明らかにした。

LHRはGPUのハッシュレートを低下させるための仕組みで、本来パソコンのゲームなどグラフィック描画目的に開発されたGPUが、暗号通貨のマイニングに流用されたことで価格が高騰し、非マイニング用途としてゲーマーなどが手を出しづらい高価なものとなってしまったことへの対策としてNVIDIAが打ち出したもの。

LHRモデルはマイニングに重要とされるハッシュレートは抑えるものの、従来用途としては本来の性能を発揮することができ、マイナーによる買い占め対象から排除させることで高騰を抑えることを目的とした商品だ。

現在もまだ半導体不足によりGPUはマイナーとゲーマーで争奪戦が繰り広げられている様相を呈しており、NVIDIAとしてはLHRを前面に打ち出すなど、マイナーよりは従来の顧客を重視している姿勢となっている。

マイナーとしては安価で高性能なGPUの調達が困難になった形であり、LHR製品のハッシュレートをフル活用できるようになるソフトウェアの登場は何よりも願っていたところだろう。

これまでにもLHRを迂回するテクノロジーはいくつか探索されていたが、今回のNicehashの発表では「LHR GPUのロックを100%解除出来る最初のプロトコルだ」と述べ、Nicehash QuickminerでLHR GPUを使用した場合、市場の他のどのマイニングソフトウェアよりも多くの利益を上げることができるだろうと説明している。