中国での暗号通貨マイニング規制を受けて、小型水力発電所が売りに出されていることが確認された。急速な需要低下に伴いマイニング機材と同様に相場が下落していっている。

オンラインマーケットプレイスXianyuに小型の水力発電所が掲載されていることがサウスチャイナ・モーニングポストにより確認された。これらのオファーは5月に政府からの規制が発表されて以来、著しく増加しているという。

水力発電所の売り文句として「水力発電所を購入すれば秘密裏に暗号通貨をマイニングできます」と掲載されていた事例もあり、暗号通貨規制を巡る取引増加であることを伺わせている。

中国四川省の規制当局は今月始めに20以上のマイニング施設の操業停止を命じた。この地域は水資源が豊富で、安価な電気エネルギーの供給が容易であるとマイナーからの支持が厚かったが、マーケットプレイスに出品された小型水力発電所のうちいくつかもまた四川省のものであったと伝えられている。

黄河・揚子江といった巨大な河川を持つ中国にとって水資源は貴重なエネルギー源として知られており、小型の水力発電ユニットは遠隔地へのエネルギー供給への貢献度が高く、また国家としてカーボンニュートラルを目指すためにも水力発電の割合はできる限り高い水準を保っておきたいところである。

今回販売が確認された発電容量約50メガワットで、電力網への接続は認められていないという。