ロシアの億万長者オレグ・デリパスカ氏は、エルサルバドルが国の法定通貨に独自の中央銀行デジタル通貨(CBDC)ではなくビットコインを採用したことを例に挙げ、ロシア銀行にも同様の施策を望んでいることを明らかにした。

アルミ・エネルギー・建設・農業などの産業を行うロシアのベーシックエレメントの創業者であるオリグ・デリパスカ氏は先週、自身のテレグラムチャンネルでビットコインについてコメントし、中央銀行の暗号通貨政策を批判した。

世界銀行によればエルサルバドルは持続的な成長に苦しんでおり、エルサルバドルの10人に4人は貧困状態にあるとされており、デリパスカ氏は「エルサルバドルのような貧しい国でもデジタル通貨の必要性を認識し、より単純な道であるビットコインを支払手段として認識する方へあるき出した」と語っている。

ロシアの中央銀行は年末までにCBDCであるデジタルルーブルのプロトタイプを発表する準備ができていると報じられており、ロシアの政府職員による暗号資産の保有が禁止されるなど、デリパスカ氏の主張とは反対にロシアは暗号通貨を嫌い、CBDCへの研究投資へ舵を切っている。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は先週「暗号通貨が非常に重要な役割を果たし、国際決済において非常に重要なセグメントを占める時が必然的に来るだろう」と述べている。