ウイルス対策ソフトウェアのパイオニアであるJohn McAfee氏が、ビットコインの生みの親とされるSatoshi Nakamotoと話をしたこと、そしてその本人の身元を明らかにする計画を立てていることを明かした。
身元を発表するタイミングについては、当初はブルームバーグに対して「1週間以内」とMcAfee氏は伝えていた。しかし、米国送還のリスクがあることから発表を延期することを発表した。23日、自身のツイッターアカウントで明かした。
The US extradition request to the Bahamas is imminent. I met with Mario Gray, my extradition lawyer, and it is now clear (read his letter below) that releasing the identity of Satoshi at this time could influence the trial and risk my extradition. I cannot risk that. I'll wait. pic.twitter.com/l8lTjR6fQM
— John McAfee (@officialmcafee) 2019年4月23日
McAfee氏は、米国内国歳入庁(IRS)から課された脱税告発を免れるため、現在米国から逃亡中の身である。McAfee氏は弁護士であるMario Grey氏からの書簡を公開し、Satoshi Nakamotoの身元を明かすことで多くの訴訟の対象となってしまい、それが裁判に影響を及ぼし、米国へ引き渡されるリスクを高めてしまうことを説明した。
Satoshi Nakamotoの正体については長年にわたって議論されてきた。そんな中でMcAfee氏は本人と話をしたと語っており、「米国に住む男性」であることも明かしている。
ブルームバーグとの電話インタビューにて、「私は彼と話もしております。私が彼の正体を明かすことについては、快くは思っていないようでした。」とMcAfee氏は語った。
正体は依然として不明のままで、McAfee氏が本当に正体を知っているかどうかも定かでない。セキュリティソフトウェアのMcafee社の創業者として名高いMcAfee氏だが、殺人容疑をかけられカリブへ逃亡したり、大統領選挙に出馬したり、何かと物議を呼び発言や行動を繰り出す型破りな人物としても知られている。
McAfee氏がツイッターで言及した仮想通貨は価格が高騰することから、彼が投稿したツイートは「マカフィー砲」と呼ばれていたり、ビットコインの価格予測について「2020年末までに1BTC=100万ドル(約1億1,000万円)に達さなければ自身の“アソコ(男性器)”を公開で食べる。」と発言するなど話題に事欠かない。
今回のSatoshi Nakamotoに関するツイートも注目されているが、果たして正体を明かすことはあるのだろうか。今後もMcAfee氏の動向に注目したい。
参考:Bloomberg