国際決済銀行(BIS)のゼネラルマネージャーであり、ビットコイン懐疑派としても知られるAgustin Carstens氏は22日、アイルランドの首都ダブリンで行われたスピーチの中で、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)の発行に対して助言した。ブルームバーグは同日、スピーチについて報告した。

Carstens氏によると、CBDCが銀行の運営を容易にし、人々が資金をより早く商業銀行から中央銀行口座に移動できるようにすることで、システムをより楽なものにしてくれる可能性があるが、一方でシステムが不安定になっていく可能性もあると説明した。

また、Carstens氏は国民の金銭需要によって金利が異なってくるという点も指摘した。

この影響が中央銀行のバランスシートを大きくし、資産の積み上げを必要とする可能性があり、それが金融市場の流動性に影響を与える可能性があるとCarstens氏は主張した。

「中央銀行は、その目的のためだけにイノベーションを妨げることはしません。しかし、交通状況を無視してスピードを上げるべきでもないということです。」

また、金融政策の実施と伝統的な市場が安定することで、中央銀行は運用上で大きな影響を受けることになるとCarstens氏は説明した。

参考:Bloomberg