シンガポールでの製品開発を中心とした政府支援のブロックチェーンアクセラレータ「Tribe Accelerator」は22日、BMW Group Asia、Intel、およびNielsenといった大手企業とパートナーシップを結んだことを発表した。

Tribe Accelerator社によると、第4次産業革命「インダストリー4.0」に対応する“包括的な”エコシステムを構築するため、パートナーシップを結んだ各社はそれぞれの分野の知識とテーマに関する専門知識を共有していくという。

たとえばBMW Group Asiaは、巨大な市場の中でブロックチェーンソリューションをどのように実装できるかについて指導するセッションを行ったり、同社のマスタークラス車の提供などを行っていく見通しだ。

同社のIT担当兼副社長でBMW Group Asiaのアジア太平洋地域担当責任者であるCarsten Sapia氏は、次のように述べた。

「これらのスタートアップのそれぞれが概念実証をし、その開発の次の段階に到達できるように支援していくつもりです。」

一方Intelは、スタートアップに対してビジネス面および技術面での指導を提供していくという。Intelのブロックチェーンプログラムディレクター、Michael Reed氏は、次のように述べた。

「Intel Xeon ScalableプロセッサやIntel SGXといったIntelのテクノロジーは、ブロックチェーンソリューションのプライバシー、セキュリティ、およびスケーラビリティの向上に役立つでしょう。」

そしてNielsenは、「参加者に安全で管理された環境を提供し、新しいテクノロジーをテストし、ソリューションの採用を促進することを目的としたサンドボックスを提供」するという。

セッションやクラスによるビジネス面や技術面の指導、そして各社製品の共有などでブロックチェーン技術の促進を進めていくTribe Accelerator。同社の管理パートナーであるRyan Chew氏は以下のように語った。

「社会として前進するためには、実験を奨励する必要があります。ブロックチェーン技術の利点が明らかになれば、主流の採用は間違いなく続くでしょう。」

先月、Tribe Acceleratorはイーサリアム開発企業の「ConsenSys」と提携し、シンガポールのブロックチェーンエコシステムをさらに発展させたばかり。今後大手企業との提携でますますエコシステムの発展に力を入れていくことが予想される。

参考:CoinDesk