仮想通貨業界で現在流行りだしている「ビットコイン・ライトニングトーチ運動(Lightning Torch)」に、Twitter社のCEOであるJack Dorsey氏が参加したことが明らかになった。6日、Dorsey氏の公式Twitterアカウントの発言により明らかになった。

このライトニングトーチ運動とは、今年1月19日に匿名のTwitter利用者が始めた運動で、ビットコインの送金を即時に完了させる事や手数料をかなり安くできるような技術として知られるライトニングネットワークを利用した運動である。

Twitterを通じて同ネットワーク上でビットコインを受け取った人は、それに少額のビットコインを追加し、自分が信用できる次の人へと送金することになっている。ライトニングネットワーク上での決済速度や、世界規模で対応できる点などを証明するユニークな試みとして話題を集めている。

ライトニングトーチ運動は、ライトニングネットワークの信頼の連鎖を意味するハッシュタグ「#LNtrustchain」をつけて、次の人間へと受け渡される。すでに世界中から150人が同運動に参加しており、中にはブロックチェーン技術の人気専門書「Mastering Bitcoin」の著者であるAndreas M. Antonopoulos氏や、市場分析会社Coinprices.ioの共同創業者で編集責任者のMatt Odell氏といった業界著名人も含まれている。

Dorsey氏にライトニングトーチを送信したのはOdell氏で、Dorsey氏はこれに対して「ビットコインとTwitterを利用したライトニングネットワークに関する活動として素晴らしい試みの一例だ。」とツイートし、次の受取人としてライトニングラボのCEOであるElizabeth Starc氏を指名し送信した。

Starc氏もこれにすぐに応じている。Dorsey氏はライトニングラボの投資者でもあり、過去にも同テクノロジーについて前向きな見解を述べている。

Dorsey氏は、ライトニングトーチ運動を受け渡した後にTwitter内のユーザーからの質問に応じ、「ビットコインは持っているが他の暗号通貨は持っていない」とツイートし、保有している仮想通貨はビットコインのみであることも明かした。「どうして(ビットコインだけ)ですか?」という質問に対しては、以下のように答えた。

「ビットコインは回復力があり、道義に基づいている。ビットコインはインターネットの理想を原産としている。そして、素晴らしいブランドである。」

昨年の5月に行われたCoindeskのコンセンサス会議では、ビットコインが将来インターネットのネイティブ通貨になることを望んでいるともコメントしており、つい最近も米国のコメディアンであるJoe Rogan氏のポッドキャストの中のインタビューで「インターネットはいずれネイティブ通貨を持つことになる。それがビットコインかは分からないが、色々な試験を行ってきた結果、私はビットコインがなると信じている。」とコメントしたばかりで、ビットコインへの指示を表明してきたビットコイン支持者としても有名だ。

匿名アカウントから発信された同運動が1ヶ月もしないうちに150人近くの参加者を集め、TwitterのCEOにまで届いた事実を鑑みると、ライトニングネットワークテクノロジーの発展とともにビットコインは今後も拡大してく可能性は高いのではないだろうか。

現在ライトニングトーチ運動は、約300万サトシ(約100ドル相当)に達している。

参考:CoinDesk