アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアが、国際決済に利用するデジタル通貨の発行を検討していることが明らかになった。12日、UAEのビジネス誌「GULF NEWS」が報じた。

発行される正確な日にちは判明していないが、報道内容によると、検討されているデジタル通貨は一般消費者に向けたものではなく、銀行へ向けたものであるという。

このプロジェクトは2017年12月にはすでにUAEとサウジアラビアによって共同プロジェクトとして進められており、当初は2019年の第1四半期の開始を予定していた。しかし、UAEの中央銀行総裁Mubarak Rashid Al-Mansouri氏は、暗号通貨が中央通貨当局の間で使用され、小売消費者には利用できないと述べ、最終的な実装については慎重な姿勢を示していた。

Mansouri氏は「両国の通貨当局の調査はまだ終わっていない。いつその調査が終わるのか、調査が終わった際は誰が関与するのかなどの体制を整えることができていない。」と述べ、さらなる調査の必要性を指摘する一方で、「違う国同士の通貨当局がこのトピックに協力し合うのは初めてのことであり、この成果が地域における同様の協力関係を促進することを願っている。」と述べ、発行については前向きな姿勢を示した。

近年、UAEはブロックチェーン技術や仮想通貨に対して積極的な取り組みを見せている。今年10月には、ドバイを本拠とする航空会社のエミレーツ航空が、民間企業への資金提供手段として初期コイン・オファリング(ICO)を承認する計画を報告し、2019年上半期の終了前に規制の枠組みを推進すると約束した。

UAEや湾岸アラブ諸国では、ここ数年の石油価格の低迷と連動して株式市場が弱気相場である。UAEの中でもドバイはとくにFinTech(フィンテック)やブロックチェーン開発に対して意欲的な開発を行っている。国際決済のためのデジタル通貨発行はUAEの市場活性化となるのか今後も注目だ。

参考:GULF NEWS