Alibabaが、東南アジア、米国、およびヨーロッパを含む各国に、クラウドBaaS（Blockchain-as-a-Service）製品の提供を拡大させたことがわかった。Alibaba Cloud's BaaSは今年8月に中国で発売されており、既に公益システム、物流、医療業界で実績があるとしている。

他社のプラットフォームと同様に、Alibaba Cloud's BaaSは顧客がブロックチェーン実装のための安全で安定した環境を構築するためのツールとして宣伝されている。

Alibabaは、Hyperledger FabricまたはAnt Blockchainのいずれかで構築されたエンタープライズブロックチェーンをサポートする。後者はAlibaba GroupのAnt Financial Servicesによって開発されたブロックチェーンのプロトコルとネットワークで、Alibaba はその33％を所有している。

Alibaba Cloud's BaaSは、「信頼できるコンピューティングと安全なコンソーシアムのブロックチェーンネットワークによって保護されている」とし、Alibabaはすべての業界の革新に力を与える信用できるインフラを提供することを目指しているという。Alibabaはまた、サイバー攻撃からコードとデータの両方を保護するIntel SGXセキュリティ技術を利用している。

このプラットフォームでは、コンソーシアムブロックチェーン管理、EDCC（スマートコントラクトとも）、ソフトウェア開発キット（SDK）アプリケーション、自動展開および監視、運用、保守機能がサポートされる。

Hyperledgerのエグゼクティブディレクターである、Brian Behlendorf氏は、Linux FoundationのHyperledgerを含めて以下のように述べた。

「今年のHyperledgerの使用例がすでに多く見られているので、Hyperbelger Fabricによって強化されたAlibaba Cloud's BaaSのリリースを嬉しく思います。」

Alibabaは、MicrosoftのAzure、Oracle、Amazon Web Services（AWS）の世界的なクラウドBaaS市場で競合し、EthereumとHyperbelger Fabricテンプレートとブロックチェーンエコシステムを開始している。

今週、Parity Technologiesは、あらゆる規模の企業向けのブロックチェーン構築プラットフォームであるSubstrateが、開発者が11月に使用できるようになることを明らかにしている。

バンク・オブ・アメリカのアナリストである、Kash Rangan氏は最近、企業が費用対効果の高いブロックチェーンソリューションを探すにつれ、BaaS市場が急速に70億ドルに達すると予測した。

Alibaba含め、その他企業が開発を進めるBaaS市場に関心が寄せられる。