米Ripple(リップル)社は31日、今年10月に2日間に渡って開催を予定している同社主催のイベント「Swell」で、初日の10月1日に米国の42代目大統領のビル・クリントン氏が基調講演を行うことを、リップル公式サイトで発表した。

「Swell」は政策界、財務界、技術界のリーダーを結びつけることをコンセプトとして立ち上げられたイベントで、リップル社の本拠地であるサンフランシスコで行われる予定となっている。

クリントン氏が大統領に任期していた1993年から2001年は、ちょうどインターネット・バブルの真っ只中であり、新しい技術と規制はしばしば衝突の過程にあった。クリントン氏は、digital divide(情報格差)の橋渡しとなるプログラムを構築し、行政・医療制度などから十分なサービスを受けていない世界中のコミュニケーションに新しい技術をもたらすなどし、インターネットの成長と普及に大きく貢献した。

リップルの発表によると、現在我々は90年代のインターネット・ブームの時のように行き詰まっている段階であり、過去のこういった学びは、現代、特に今はこれまで以上に重要となってくると言う。

デジタル資産やブロックチェーン技術は金融の包括性と経済性を高め、情報や価値をすばやく交換する方法を提供してくれるが、同時に様々な懸念も生じてくる。新しい技術が革新を妨げること無く、さらに消費者をリスクから守るためにも慎重な方針が必要となってくることを指摘した。

質疑応答では、アメリカ合衆国国家経済会議の元委員長兼顧問のジーン・スパーリング氏が司会を行う予定となっている。同氏はクリントン氏やバラク・オバマ氏の下で働き、現在はリップルの役員を務めている。

参考:Ripple