ドイツの航空会社ルフトハンザと、同じくドイツのソフトウェア開発SAPが提携し、ブロックチェーン技術の航空分野への応用を求めるコンペ“Aviation Blockchain Challenge”を開始した。
実運用はまだにせよ、多くの業界がブロックチェーンの利用をユースケースを見つけているのに対し、航空業界では目立った影響が見られないため、潜在的な使用事例を模索する目的がある。
このコンペは“トラベラーズチャレンジ”、“エアラインチャレンジ”、“サプライヤーチャレンジ”の3カテゴリーで競われる。トラベラーズチャレンジでは航空券の予約や、マイレージなどのロイヤルティプログラムなど利用者の直接的な利便性を追求し、エアラインチャレンジでは航空会社固有の業務に関連するプロセスの効率化を、サプライヤーチャレンジでは航空機に関するドキュメントのデジタル化や透過的検証性を高めるサプライチェーンを求める。
ルフトハンザがSAPを提携相手として選んだ理由として、SAPがヨーロッパを代表するソフトウェア開発大手であるということの他に、SAP.iOといったスタートアップ支援プログラムを行っている点、そしてBlockchain-as-a-Service(Baas)であるSAP Cloud Platform Blockchainを今年6月に提供開始したように、ブロックチェーンに精通しているパートナーであることが挙げられる。
最終的にアイデアが選ばれたプロジェクトは、SAPのBaaSを使用してパイロット版の開発がされる可能性がある。8月末に締め切り、年末には決定される見通しだ。