ビットコインの初期の開発に関わったとして、ビットコインの“生みの親”サトシ・ナカモト氏ではないかと噂されている、クレイグ・ライト氏が、かつてのビジネスパートナーであったデイヴ・クレイマン氏(故人)の親族に、110万以上のBTCを奪ったとして約100億ドル(約1兆円)相当の支払いを求める訴訟をされました。

デイヴ・クレイマン氏は2013年にMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)で亡くなっており、訴訟はクレイマン氏の兄弟で、彼の相続人でもあるアイラ・クレイマン氏によってされたものでした。

アイラ氏によると、ライト氏はデイヴ氏が亡くなった後、ライト氏とデイヴ氏の2人の会社である「W&K Info Defense Research」を偽造サインの契約書で経営権を奪い、110万以上のBTCを盗んだと主張しております。

その会社が保有する仮想通貨の資産はライト氏、もしくはライト氏が経営する関連会社に移動したとされておりますが、その後会社はすぐに倒産しており、クレイマン家側へは何も残さない一方で、ライト氏は不正手段で得たBTCによって贅沢な暮らしを続けていたとされております。

これらの疑惑によって、アイラ氏はライト氏に盗まれた資金を返却するよう裁判所に要請しました。その資金は株主構成に応じて約55万~110万BTC(約6,000億円~1兆円)に相当するとのことです。

アメリカの法律事務所であるBoies Schiller Flexnerは、文書の信憑性の関係ですぐに対応はしませんでしたが、裁判所に提出された書類によれば、同社はライト氏に対する訴訟を提起しており、すでに出廷命令書を発行し、受領後21日以内に返答しなければならないとしております。

ライト氏はロンドン在住のオーストラリア人で、2016年に自身のブログで「サトシ・ナカモト」の名前でビットコインを考案した開発者グループの一員だと名乗りましたが、その主張を立証する証拠は一切示しませんでした。

現在は自分がサトシ・ナカモトであるという主張はしておりませんし、訴訟は当該個人の正体を明らかにするよう求めてはおりませんが、訴訟の手続きにおいて明白な判決を行うため、正体の立証が求められる可能性もゼロではありません。

ビットコイン最大の謎とされているサトシ・ナカモトの正体に迫る可能性があるという意味でも、多くの注目を集める裁判となりそうです。裁判はフロリダ州南部地区の連邦地方裁判所で行われる予定となっております。

参考:Scribd , CCN