金のビットコイン・銀のライトコインなどと言われるが、金のビットコインは、8月1日にハードフォークによる分岐を控え、賛否両論この話題で湧き上がっている。先にSegwitを採用したライトコインにも注目が集まっている。そして、様々な面でビットコインよりも優秀なのでは?という声も散見される。

そこで、分岐の際にアルトコイン(オルトコイン)にビットコインから一時避難的に資金を移動させるに値するのか。概ね目安ではあるが、ビットコインと比較しながらライトコインの優れている点をいくつか挙げていきたい。

ビットコインは言わずもがな仮想通貨の王として、時価総額1位の座を不動のものにしている。その金額は日本円にして5兆円以上にものぼり、市場全体の約50%を占める。断定はしかねるが、おそらく分岐が起きても時価総額1位は変わらないとの見方が今のところ強い。

対してライトコインだが、時価総額ランキングは4位となっており、約2,400億円。これは市場全体の約2%である。1,000以上ある仮想通貨の中で4位、2%のシェアは目を見張るが、こうして数字で比較して見ると、いかにビットコインが化物かが分かる。

発行可能上限数だが、ビットコインは2,100万で、うち1,647万以上が発行されている。ライトコインは発行上限が8,400万と、実にビットコインの4倍に設定されている。現在5,220万が発行されている。ビットコインの方が少ないという意味では希少価値は高いが、手軽に使うのであればライトコインの方に軍配が上がるだろう。

ビットコインと比較した場合にライトコインの優れている点で忘れてはいけないのが、ブロックの生成スピード。ライトコインはビットコインより4倍早くブロックが生成される。ビットコインが10分かかるのに対し、2分半でブロックを生成することができる。このため、取引手数料も安くすみ、投資目的では大きなメリットではないだろうか。

また、ライトコインの開発者であるチャーリー・リー氏が、今後ライトコインの開発に専念していくのも心強い。リー氏は、大手仮想通貨関連企業のCoinbase社のディレクターを辞め、ライトコインの開発と改善に専念すると6月に発表した。そもそもビットコインの開発者は匿名で「Satoshi Nakamoto」ということまでしか分からないため、開発者が明確にされているというのも安心できる。(一部ではビットコイン開発者のSatoshi Nakamotoと思われる人物は浮上してはいるものの確定までには至っていない)

こういったことから、ライトコインに注目が集まっており、潜在的にはビットコインよりも優れていると言われる所以である。ビットコインが分岐する時にそのままビットコインを持ち続けるというのもアリだが、その他のアルトコインを買おうかと考えるのであれば、ライトコインも候補に入れてもいいかもしれない。慎重な判断が求められる場面ではある。28日19時ではライトコインは1LTC/4,600円前後を推移しており、前日(24時間)比でマイナス1.3%と相場を下げたが、今後は上昇に向かうだろうか。ライトコインの動向から目が離せない。