米国商品先物取引委員会(CFTC)は24日、米国の仮想通貨の機関取引・決済プラットフォームを運営しているLedgerX社に対し、デリバティブ清算機関(DCO)として欧州委員会の全会一致で承認したことを発表した。

これにより、LedgerXでは完全担保型の仮想通貨スワップでの決済サービスを提供することが可能となる。また、LedgerXはビットコインオプションなどの仮想通貨を対象とした商品を取り扱うことを予定しており、これは米連邦により認められた初のビットコインオプション取引所になるという。

仮想通貨スワップの清算サービスの認可は、ビットコインなど仮想通貨の安全性を委員会が保証するものではないとしているが、事実上は仮想通貨を金融商品として認めたということではあるので、LedgerXによるサービスが始まれば、大きな資金流入があることは想像に難くないだろう。機関投資家など大口であれば、なおさら仮想通貨市場の活性化も期待できる。また、今回の件で他の仮想通貨事業者によるビットコインオプションも、米連邦公認のものが増えていくという見方もされる。

ビットコイン(BTC)に関して直近では、先のUASFを回避したものの、8月1日ころに中国のマイナーによるハードフォークで分裂を懸念する声も多く見られ、新しく生まれるとされる仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCC)に対する扱いなどは不透明な点も少なくない。

LedgerXによるビットコインオプションはビットコインキャッシュではなく、BIP91(Segwit2x)によるビットコインが対象になると思われるが、Bloombergが伝えるところによると、イーサリアム(ETH)の取り扱いも視野に入れているとのことだ。

いずれにしろ公的に認可が下りたということはLedgerXに対する信用もあるが、ビットコインがより市民権を得てきているとも考えられる。日本国内でも改正資金決済法による仮想通貨に対する法整備が進んでいる中、このような金融商品が登場すれば、より仮想通貨市場が活性化されていくだろう。

参考:CFTC