仮想通貨取引所「Bithumb」がハッキングの被害にあったことが分かりました。Bithumbは韓国最大の仮想通貨取引所で、主にビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を扱っており、韓国のビットコイン市場の約75.7%、イーサリアムの取引は約44%を占めており、また出来高は世界の10%を占め、第4位と言われています。
今回のハッキングによる被害額などの詳細はBithumbからは明らかにされていないものの、「Bravenewcoin」によると数十億ウォンの被害と約31,800人のユーザーアカウント、電話番号、メールアドレスなどの個人情報が漏洩しているといいます。
また、慶尚北道新聞によると、1人の被害者は、「自分の口座に入っていた「1,000万ウォン分のビットコインが消失した」と主張しており、このハッキングで資金を消失した人たちによる調査では、 100人の口座から引き出されているとのこと。
Bithumbは取引所で保管している資金へ直接ハッキングをされたということではないと主張していますが、これに対し多くのユーザーはウォレットから資金がなくなったと報告しています。また、Bithumbは本社のサーバーへのハッキングではなく、社員のコンピューターがハッキングされたとしています。
現在、韓国では仮想通貨に対する法整備が進められており、そのような中でこういった事件があるというのも残念な話です。仮想通貨がまだ法律的な盲点や、取引所側のネットワークに脆弱性があり、これもハッキングで狙われる要因のひとつとの見方がされます。
こういったことが国内でも起こらないとも限りません。2014年にはマウントゴックス事件なども起きています。マウントゴックスの場合は、ハッキングではなく、実際はマルク・カルプレス氏が消失を装ったものとも考えられているのでケースは違いますが、「仮想通貨取引所が起こしたトラブル」という括りでは同じでしょうか。
ビットコインに限らず、仮想通貨を売買するときは仮想通貨取引所へ資金を置きっぱなしにするのではなく、取引が終了したら速やかに信用できるハードウェアウォレットなどに保管しておくのが望ましいとされます。仮想通貨取引所に口座開設をする際も国内で信用できるところを選びましょう。
本日5日はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)ともに相場は前日比ではマイナスと下回っていますが、今回のBithumbに対するハッキング事件では、さほど大きな影響はなかったとの見方もされています。