このところの仮想通貨市場は目覚ましいものがある。とくに国内では、改正資金決済法が4月に実施され、仮想通貨取引の事業者登録をし、認可されることで、仮想通貨の取引所として事業を行うことができるようになった。

ビットコイン(BTC)を筆頭にイーサリアム(ETH)などの仮想通貨はこの数ヶ月で急速に相場を上げており、今後もさらに価値を高めていくとの見方もされている。仮想通貨の魅力は投機的な面で考えられることが多いが、その仕組みも将来性に長けており、多くの企業から注目を集めている。

SBIグループのSBIバーチャル・カレンシーズやMUFGグループのカブドットコム証券も仮想通貨の取り扱いを始める予定としている。これによって国内で仮想通貨への投資をする方も増えるだろう。しかし、「大手企業が仮想通貨を取り扱うから安心だ。」という考えはあまりに短絡的である。

ブロックチェーン技術というネットワークが、ビットコインを支える根幹となるのだが、ブロックチェーンについて、仕組みをよく分からないまま投資をするのは注意が必要かもしれない。加えて、ボラティリティ(価格変動率)も非常に高いため、その分リスクも高いということも理解して頂きたい。

また、ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨は利用が増えれば、相場も上がっていく傾向にあるが、現在は投機としての資金の流入が多くの割合を占めており、仮想通貨市場が全体的にバブル期であるとの見方から、相場の乱高下はとくに注意が必要だ。

現在も国内では多くの仮想通貨取引所で日々トレードが行われているが、今後、SBIバーチャル・カレンシーズやカブドットコム証券を筆頭にこれ以外にも国内の取引所は増えていくと予想されるので、これからさらに仮想通貨市場も加速していくだろう。

ここのところの過熱ぶりが危ぶまれているが、これからSBIグループやMUFGグループなど大手が参入することを考慮すれば、まだまだ成長過程にある未熟な市場には間違いないだろう。本日はビットコインは大きな値動きを見せず、落ち着いているようにみえるが、その他のアルトコインは変わらずに乱高下をしている。さまざまな企業が仮想通貨への参入を予定している今、今後の相場動向にどのように影響を与えてくるのか、市場から目が離せない。