ブラジルで史上初となるブロックチェーン技術を使用した不動産取引が行われたことが明らかになった。15日、ブラジルのニュースメディア「INFOR CHANNEL」が報じた。
地元の建設大手「Cyrela」と新興企業「Growth Tech」が行う「Notary Ledgers」というプロジェクトの下で販売は行われた。
Notary Ledgersは、Notary(公証人)という名の通り、公証人サービスの申し込みや追跡などをブロックチェーン技術を用いたデジタル環境で行うというプロジェクトだ。大手IBMのブロックチェーン技術によって支えられており、通常1ヶ月かかる不動産販売プロセスにかかる時間を、最短で20分まで短縮することを可能にしたという。
Cyrelaの法務担当ディレクターであるRafaella Carvalho氏は、以下のように述べた。
「私たちは以前から合法な市場に向けたブロックチェーンアプリケーションを探していました。この取引の完了は、国の不動産ビジネスの環境を改善するために、同技術を使うことへの我々の開放性を強化することになります。」
ブラジルの公証人事務所が同技術を通じて完全に機能されれば、個人および企業はNotary Ledgersのプラットフォームを使用して出生、死亡および市民パートナーシップ証明書などの他の文書を発行できるようになるという。
Growth Techの創設者であるHugo Pierre氏は、「取引は公証人ネットワークによっても検証されるので、私達のプラットフォームを通じてデジタル署名された文書は、公証人事務所で手動でサインインされた人と同じ有効性を持つでしょう」と延べ、現在ブラジルの公証人事務所で採用されているプロセスは、ブロックチェーンベースのデジタルサービスに移行する必要があると主張した。
さらにPierre氏は、これらの取引は高いレベルのセキュリティと透明性を備えており、詐欺への取り組みとサービス提供のタイムスケールの改善にも役立つということを強調した。