南アフリカ準備銀行(SARB)は、暗号資産の利点とリスクに関する評価を諮問書(Consultation Paper)を発行した。この諮問書は、多数の国の政府機関と共同で開発されたもので、1月16日に発表された公式声明の中で発表されたものだ。

諮問書とは、設立趣旨書に記されている透明性を徹底するため、市場参加者、消費者、他のエンドユーザーを含めた全ての利害関係者から意見を求めた書類のことを言う。

南アフリカ政府は、「暗号資産の政策提案に関するコンサルテーション・ペーパー」というタイトルの諮問書を発行。文書では、政府は現時点では暗号資産の取引も暗号資産での支払いも禁止するつもりはないと明言している。

さらに、すべての暗号資産取引プラットフォーム、保管サービス、支払サービス・プロバイダー、およびATMを、Intergovernmental FinTech Working Group(IFWG)に登録する必要があることを提案している。

IFWGとは、金融市場の機能を中断せずに維持しながら、政策決定者や規制当局に金融技術(フィンテック)の発展を広く理解してもらいながら、最先端の技術革新を促進することを目的として、南アフリカ政府によって2016年に設立された団体だ。メンバーには財務省、南アフリカ準備銀行(SARB)、南アフリカの金融サービス委員会(FSB)、Financial Intelligence Centre(FIC)などが参加している。

暗号資産の取引と支払いは禁止はしない方針だが、投資家保護の目的から、暗号資産に関するサービス提供事業者は国家機関IFWGへの登録制の導入が提案されており、2019年の第一四半期以降に規制の第一段階として導入が検討されている。

その後も第2、第3の段階として規制措置が実施されていく予定が計画されており、法的取締へ踏み出す姿勢を示している。

諮問書(PDF):https://www.resbank.co.za/Lists/News%20and%20Publications/Attachments/9037/CAR%20WG%20Consultation%20paper%20on%20crypto%20assets_final.pdf