かつて「ビットコイン・ジーザス」と呼ばれ、仮想通貨ニュースサイトBitcoin.comのCEOであるRoger Ver氏は11日、同サイトに投稿された動画で、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)の実施を示唆した。
ビットコインキャッシュ(BCH)のプラットフォーム上に新しいトークンを作成することを可能にする新開発のWormhole Cash protocolの準備を進める一方で、Bitcoin.comの機能を補完するためとしてVer氏はICOを検討しているようだ。
動画では、Ver氏とBitcoin.comの主任開発者Corbin Fraser氏が、BCHや同ウェブサイトに関連する今後の展開について議論した。トークンの作成を可能にするWormhole Cash protocolという新しい開発について、Fraser氏は皮肉を込めて以下のようにコメントした。
「ICOとCryptoKittiesは、近い将来、Bitcoin Cashへ向かうだろう。」
Crypto Kittiesは、簡単に言えば猫を育てて、交配させるブリーダーゲームだが、Ethereumブロックチェーン上に構築されていることが特徴で、リアルマネーが投入されていることで有名だ。
ゲームとICOがBCHネットワークに統合されたという意見に応えるかたちでVer氏は、Bitcoin.comプラットフォームのICOによってトークンを発行することを検討していたことを明らかにした。
「彼らはBitcoin.comに来ることになるだろう。私たちはプラットフォームのゲームの一部のためにICOをすることを考えている。おそらく、私たちはトークンを発行し、配当金を支払うか、またはその一部を使って、公開市場でトークンを買うことになるだろう。」
ICOのモデルは、これまで仮想通貨の初心者に対して様々な情報を提供するというBitcoin.comの従来のスタンスを変えていくことになる可能性が高い。ゲームへの参入はサイトの雰囲気もガラリと変える可能性が高いが、Bitcoin.comの抜群の知名度を考えれば多額の資金が集まることは必至だ。
先日、世界最大のマイニング企業Bitmainが100万以上のビットコインキャッシュ(BCH)を保有していたことが明らかになり、さらにIPOを検討しているという情報が公開されたばかりだ。Wormholeが出たりと何かと最近話題が多いBCH、今後も注目していく必要がありそうだ。