米テキサス州に本拠地を置く仮想通貨ヘッジファンドのMulticoin Capitalの業務担当社員Kyle Samani氏は、仮想通貨市場のトップ10が証券かどうかという分析をするにあたり、先日米証券取引委員会(SEC)のコーポレート・ファイナンスの部門長であるWilliam Hinman氏が述べた証券の定義を基準にした。15日、その結果や理由を0~17まで項目を付け自身のツイッターに投稿した。
「トークンやコインが機能するネットワークが分散化されている場合(購入者が、経営を遂行する人やグループへ期待をする必要がない場合)、その資産は証券でない可能性が高い。」
上記のHinman氏の声明をもとに分析した場合、Ripple(XRP)、Stellar(XLM)、IOTA(MIOTA)、Tron(TRX)、Cardano(ADA)の5つは証券に当てはまると、Samani氏は結論付けた。これらは全て分散化されておらず、設立会社が大半のトークンを保有しているからである。
Rippleの場合、組織はエスクローでいくつかのXRPを保有しているだけでなく、必要に応じてXRPなどを売ることもある。Stellarの場合は、非営利団体のStellar Development Foundationがコインの90%以上を保有している。IOTAとTRXについても同様のことが言えるため、証券と判断することが出来る。
ADAについては、プラットフォームが分散化されていない点と、運営しているカルダノ財団がどのくらいADAを保有しているのかが不明のため、証券と判断することができる。
ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、イーサリアム・クラシック(ETC)、EOSに関しては、上記の定義の理由からすぐさま証券ではないと判断することができたとSamani氏は述べた。これらは設立会社が大半のトークンを保有しているわけではなく、ネットワークも分散化されているので証券ではないという結論に至ったと言う。
「これから数ヶ月は、確実に面白いことになる!」
最後にこうSamani氏が呟き、分析に関するツイートは締めくくられた。
仮に、XRP、XLM、MIOTA、TRX、およびADAの5つのコインがSECによって有価証券として分類されれば、規制によって何らかの制約がなされる可能性もあるだろう。そうなれば市場への影響も多大なものとなることは間違いない。特定の仮想通貨を証券と見做すか否か、議論はまだしばらく続きそうだ。