欧州ポーランドの金融監督機関であるKomisja Nadzoru Finansowego(KNF)によると、ポーランドでは仮想通貨取引の規正法がないが、適切に規制していくことを検討していくとしている。
KNFのウェブサイトでは仮想通貨取引が合法であるとしながらも、マネー・ロンダリング(資金洗浄)、脱税、テロ資金供与を防ぐためポーランドは市場を規制することについて真剣に検討中だという。
現状では法的な規制が及ばず、直ちに禁止されるなど懸念はないため、仮想通貨業者はパニックに陥ることはないと考えられる。
これを解決するために、KNFは仮想通貨に関する新たな規制法を導入する予定で、2018年7月中旬に施行される法律は、仮想通貨取引所に対し、届出を義務付ける機関として定義し、この新しい法律の施行によってマネー・ローンダリングやテロ資金供与を防ぐことができるとしている。
しかし、KNFはICO(イニシャル・コイン・オファリング)の禁止も検討するとしている。ICOは、ほとんど規制されていないため詐欺の温床となる恐れがあり、また、市民に仮想通貨市場のリスクのについて衆知する努力をしている。
また、ポーランドの財務省は、論争の的となっている仮想通貨税法の変更を発表した。以前までは、仮想通貨取引に対し18%と30%の2つの税制が規定されていた。 しかし、反対意見が多かったということもあり、財務省は仮想通貨取引に対する課税を撤廃した。
最近、ポーランド最大の仮想通貨取引所であるBitBayはポーランドでのすべての活動を終了し、マルタに移るという決定を発表した。この仮想通貨取引所は、ポーランドの銀行がその事業を支援したくないと非難したため、より友好的な地域への移行を余儀なくされた。
国際的に仮想通貨に対して受け入れ体制が見直される時期に差し掛かっており、日本でも例外なく積極的に課税やICOの規制などを見直していかなければ、仮想通貨関連の企業だけでなくユーザーも国外へと離れていき、ブロックチェーン・フィンテック分野においても他国に遅れをとってしまうだろう。