ナスダックの社長兼CEOであるAdena Friedman（アデナ・フリードマン）氏は5日、Bloomberg Businessweekのインタビューで、仮想通貨は誇大広告的に“もてはやされ過ぎている”傾向があるが、仮想通貨の構造が企業にとってだんだんと理解できるものになり始めており、今後インターネットでの資金決済で有力な要素を構成する可能性があると語りました。
フリードマン氏によれば、ナスダックが仮想通貨のような斬新な技術や機器をどのように見ているかについて、企業はいずれ仮想通貨に関与したいという方向で検討しており、今はその研究のアプローチを取っている段階だと言います。
しかしながら、仮想通貨は「非常に投機的な資産」であり、当然国際商取引の観点からは安定した基盤や目的を持っていないと見ています。また、フリードマン氏は仮想通貨が成熟した後は、「商取引のよりシームレスな方法」を提供すると推測しています。
フリードマン氏は、仮想通貨の浸透がそのチャンスを生み出すことを知らなかったが、時間の経過とともに実践的な使用可能性を示してきているとし、以下のように述べました。
「現在は紙での記録保管など本当に不十分で、大いに非効率的です。ブロックチェーンを使えばそれらを短縮化することができます。ですから、ブロックチェーンを民間市場に展開しなければなりません。」
「これは長期的には非常に先進的で魅力的な技術であり続けていると思います。同時に大規模な展開をするにはネットワーク全体を変える必要があるため実装が難しいですが、当面はこれらがビジネスにおいて非常に興味深いものになると思います。」
ナスダックは、一部の仮想通貨取引所に監視技術と市場情報を提供することで、業界にもっと取り組み易い環境を与えるとしていますが、技術が非常に大規模であるため、現時点では超大量の取引をサポートするのに十分な規模にはできないとしています。
フリードマン氏は、4月には、市場がより規制されれば、「ナスダックは確かに時間の経過とともに仮想通貨の取引を検討するでしょう。」と述べており、株式市場は将来的に仮想通貨取引を行うプラットフォームになる可能性があるとも見解を示しています。
参考：Bloomberg