EC(欧州委員会)は10日、ベルギーのブリュッセルで行われたデジタルデー2018で、22のヨーロッパ諸国が「欧州ブロックチェーンパートナーシップ」の設立宣言に署名したことを明らかにしました。

このパートナーシップは、加盟国間の技術的および規制上の専門知識を共有し、欧州全体のデジタル市場におけるブロックチェーン技術の促進方法の作成、およびその技術に対する“断片化されたアプローチ”を回避することを目的としています。

このパートナーシップには英国をはじめ、フランス、ドイツ、ノルウェー、スペイン、オランダなどヨーロッパの主要国を含む22カ国が合意しており、他の欧州経済圏の国々にも参加を呼びかけているとのことです。

欧州委員会委員のデジタル経済を担当するMariya Gabriel(マリヤ・ガブリエル)氏は、このパートナーシップについて以下のように述べました。

「ブロックチェーンは将来、欧州や加盟国の情報システムを再考し、ユーザーの信頼と個人データの保護を促進し、新たなビジネス機会を支援し、新たなリーダーシップの領域を確立することで、市民・公共サービス・企業に利益をもたらしていくことでしょう。」

2月上旬には、ECは「欧州ブロックチェーン観測フォーラム」を立ち上げ、その後は2018年中頃からブロックチェーンを含む新興技術を育成するためFintech Labを主催すると発表し、すでに100億円以上が投資されております。また、2020年までにはブロックチェーン技術開発のため約400億円を投資する予定であることも表明しました。

欧州委員会がブロックチェーン技術を受け入れる態勢を整えていくとなれば、国際的な規制が始まる可能性も高くなってきます。世界的に主流なテクノロジーとなっていくブロックチェーン技術と、それに伴うインフラ整備は今後もますます発展していくでしょう。

参考:European Commission