かつて最大級の取引量を誇るビットコイン交換所であったマウントゴックス社ですが、2014年に取引を停止し現在は破産しております。破産管財人である小林信明弁護士によると、現在マウントゴックスは過去数ヶ月の間に約4億ドルもの仮想通貨を売却したことを明らかにしました。

売却の詳細は7日に小林氏が公表し、その内容は約4.05億ドル、日本円にして実に約429億円相当にも及ぶというものでした。報告によると、受託者は35,841.00701BTCと、34,008.00701BCCを精算したとのことです。(ここではビットコインキャッシュの表記をBCCとします。)

小林氏は以下のように説明しました。

「裁判所との協議の結果、一定の分配資金を確保することが必要であると考え、現時点でBTCとBCCを一定額売却しました。BTCとBCCの市場価格を考慮し、可能な限り高い価格でBTCとBCCを売却しようと努力しました。」

さらに、追加の精算の可能性についても以下のように述べました。

「BTCとBCC更なる売却については、裁判所と相談しながら決めていく予定です。」

実際に、今回報告された売却の金額は2014年に消失したとされる金額とほぼ一致しておりますが、現在も引き続き破産者が保有する BTCの有無を調査しており、かかるBTCが発見され次第、当職が管理するアドレスに移動させて管理する予定であるとのことです。

小林氏によるレポートによると、今回売却した分を抜いて16万BTC(1,800億円相当)が残っているとの事ですが、今後も売却されていくとなると、当然複数回にわけて売却されていくと思われ、額が額だけに売却される度に相場に影響を及ぼすことになりそうです。

また、市場心理的にもこの件が織り込まれれば、大きな売り圧としても懸念材料になりかねません。市場参加者からは今後の相場動向を注視するといった声も増えており、進捗が見守られています。

参考:MT.GOX(PDF)