20日、SBIホールディングス株式会社が英国のWirex Limitedと共同で、アジアを中心に事業展開をする合弁会社「SBI Wirex Asia」の設立に合意したことを発表した。
Wirexは、2014年に英国で設立されたフィンテックスタートアップで、130カ国以上、約90万人のユーザーにVISAネットワークで利用できる決済サービスを提供しており、またWirexを介しての決済額は2017年6月時点の総額で約1,130億円にまでのぼる。また、Wirexは国際的に事業展開をしており、英国のロンドン本社の他、ウクライナのキエフと日本国内では東京に拠点を置く。
日本法人である株式会社Wirex JapanのCEO、およびアジア地域責任者に小島和氏が10月2日に就任しており、日本はもとより、アジアマーケットにおける事業発展を進めていく姿勢だ。Wirexのアプリケーションでは仮想通貨をUSドルやユーロ、英ポンドと交換することができるが日本円への対応も準備している。
また、新サービスも準備しており、その一環として、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ダッシュ(DASH)などの仮想通貨に対応したウォレットを新たに追加することを予定している。
SBIは多くのブロックチェーン関連事業へ投資をしており、例外なくWirexにもSBIインベストメントにより出資を行っている。また、SBIグループを母体とする仮想通貨事業への一環した取り組みも進めている。
CB Insightsによると世界で最もアクティブにフィンテック関連事業に出資している法人投資家はSBIホールディングスだという。余談だが、SBIに次ぐのがGoogle、Citiなどが挙げられている。
SBI Wirex Asiaの設立時期は2017年10月末を予定し、取締役会長には北尾吉孝氏、代表取締役社長には小島和氏が就任する。また、出資比率はSBIグループが60%、Wirex社が40%となる。
今回の合弁会社SBI Wirex Asiaにより、日本やアジア各国でさらなるキャッシュレス化や仮想通貨を含むブロックチェーン技術/DLT(分散型台帳技術)の市場発展が期待される。
参考:SBIホールディングス , cryptovest