このところ全体的に底上げの傾向にあった仮想通貨マーケットだが、本日4日17時の相場はビットコイン(BTC)を筆頭にアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)も一服感と見られる。また、仮想通貨市場全体の時価総額は約1,499億ドルと1,500億ドルを下回った。(CoinMarketCapの統計より、以下同)

先日2日にはビットコインが過去最高値となる5,000ドル(約55万円)を突破し、このまま勢いづくかとの予測も見られたが、その後2日かけて低迷現在は4,400ドル(約48万円)ほどを推移している。とくにボラティリティ(価格変動率)の高い相場なので、ここで安値と見て購入するかは難しい判断ではある。

時価総額2位のイーサリアム(ETH)も1日には4万2,000円ほどだったが、4日現在は3万3,000円ほどで推移している。とくに懸念材料も見当たらないため、押し目買いをしたいといった声も散見される。一時の高値からは、お買い得はあるがここは慎重な判断が求められる。

今回の下げがさらに続くようであれば、デッド・キャット・バウンス(多少の反発)を狙いたいとの意見も見られるが、タイミングとしては非常に難しいと思われる。罫線は9月は全体的に静観、新規投資は一旦様子見が正解かも知れない。こういった時に短期トレードで一気に稼ごうと思って、失敗してしまう例も少なくない。

この8月の盛り上がりを見てこれから仮想通貨投資を始めたいという声も増えてきたが、こと仮想通貨にいたってはFX(外国為替証拠金取引)や株式と異なり、材料重視とチャートを駆使したテクニカル分析やファンダメンタルズ分析をしてみても、思うようにいかないことが多いので注意が必要だ。

仮想通貨へ投資する方法として正解はない。「悲観で買って楽観で売る」、「噂で買って事実で売る」という言葉があるが、安く買って高く売ればいいだけで、短期でのトレードならいいかもしれない。

仮想通貨で稼ぐというのは、実際簡単なものではない。慣れないうちは精神的にも負担がかかることがあるため、あくまで目安として2つの戦略をご参考頂きたい。

1、毎日の価格変動を気にせずに購入し保持する。

バイ・アンド・ホールドだが、長期的に伸びると思われる銘柄はこれに限る。ついつい見てしまいがちなチャート。保有している銘柄が下がっていればテンションも下がり、上がっていれば歓喜の繰り返しでは疲れてしまう。目先の価格を気にしないで、その仮想通貨の将来性に投資するといった気持ちを大切にして頂きたい。

2、毎週もしくは毎月一定の金額を購入する。

上述したが、仮想通貨の相場はとにかくボラティリティが大きい。このせいで購入するタイミングが分からなかったりと、傍観している間にその相場も上がってしまい、結局参入が遅れてしまうという例もしばしば見られる。購入のタイミングは人それぞれだが、無理のない程度で月に1回金額、もしくは数量を決めるなどをすれば、材料や情報収集などで煩わしく考えることもなくなるだろう。

長期目線では、このような考え方もあるということを留めておいた上で、精神衛生を大事にし、長く続けるためにも健全な投資を心がけたい。また、新規参入者を狙った商材の押し売りや、仕手、買い煽りなども横行しているようなのでご注意頂きたい。

日本国内では、今年4月に改正資金決済法が施行されたばかりである。法整備を進めているということからも、今後市場参加者が増えていくとの見解もあり、仮想通貨の市場自体がまだ成長段階なので、初心者の方でもまだ新規参入の余地は大いにある。

今回の下げ相場はまだしばらく続くのか、単なる一時的な調整となるか、といったところが焦点だが今後の相場動向からますます目が離せない。