スポーツアパレル企業のNIKEが、ブロックチェーンスタートアップのRTFKTスタジオの買収を発表した。NIKEはこの買収で「文化とゲームを融合させた次世代の収集品を提供できるようになる」と述べている。

RTFKTスタジオは非代替トークン(NFT)資産、ブロックチェーン認証、および拡張現実(AR)分野の開発を手掛ける企業で、2020年1月に3名によって設立されたスタートアップ企業だ。RTFKTはアーティファクトと発音し、これまでにCLONEX NFT AVATARSといったサービスを手掛けてきている。

これまでにNIKEはキャリアポータルLinkedInでメタバースや仮想素材のデザイナーなどを求人していたことが明らかにされ、メタバースへの注力が囁かれていたところ、12月13日に今回の買収の発表を行った。

NIKEのライバルにあたるアディダスもまたNFTとメタバースへの展開を目指しており、現実分野に引き続き仮想分野でも競争を繰り広げている最中である。

NIKEによるRTFKTの買収で、NIKEのデジタルフットプリントと機能が拡張されるとNIKEは述べている。「NIKEのデジタルトランスフォーメーションを加速させる新たなステップであり、スポーツ、クリエイティビティ、ゲーム、カルチャーが交差するアスリートやクリエイターにサービスを提供することが可能になります。」とジョン・ドナホーCEOは語っている。

RTFKTの共同経営者の1人であるBenoit Pagotto氏は「NIKEは、イノベーション、クリエイティビティ、コミュニティに対する深い情熱を共有する世界で唯一のブランドであり、メタバースで完全に形成された私たちのブランドを成長させることに興奮しています。」と買収発表の場で述べた。