ビットコインウォレットのプロバイダーであるルクセンブルクの「ブロックチェーン社」は30日、仮想通貨取引所「PIT」を開設した。同日、公式ブログで発表されその概要が紹介された。

登録は30日から可能で、世界200カ国で利用可能となっている。取り扱い通貨は、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、ポンド(GBP)といったフィアット通貨をはじめ、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)、パクソススタンダード(PAX)といった仮想通貨やステーブルコインがあり、7通貨をサポート。

ブロックチェーン社の小売商品責任者であるNicole Sherrod氏は、今後2週間で最大26の資産を取引する予定であることを明かした。また、Sherrod氏によると、すでに4,000万ウォレットが開設されており、さらにロンドンのEquinix LD4データセンターに取引所マッチングエンジンが設置されているため、競合他社よりも流動性を高めることができる点を主張した。

Sherrod氏は「これこそマーケットメーカーが求めていたものです。彼らはデータセンターサーバーをあなたと同じ場所に配置し、あなたのマッチングエンジンに直接接続したいのです。ウォール街で行われてきたやり方です。」と語り、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどの従来のパブリッククラウドインフラストラクチャではなく、ヨーロッパ最大のグローバル金融、テクノロジ、およびメディア企業の多くを支えるコンピューティングインフラストラクチャであるLD4を採用した点を強調した。

個人投資家および機関投資家が超高速で取引できる点が最大の売りとなるが、日本でのリリースや日本円での取引開始については現時点では発表されてはいない。今後の展開に注目していきたい。

参考:Blockchain Blog