ブロックチェーン企業のSymbiont.ioは23日、シリーズBの資金調達ラウンドで2,000万ドル(約21.9億円)を調達したことを発表した。米証券取引所のNasdaqの投資部門であるNasdaq Venturesが主導し、ゴールドマンサックス出身のMike Novogratz氏が率いるGalaxy Digitalや、大手金融機関のCitiグループ、投資会社のRaptor Groupなどが参加した。

プレスリリースによると、この資金はスマート契約とトークン化ソリューションをサポートするために同社が作成したブロックチェーンプラットフォームである「Assembly」の開発・促進のために使用されるという。

SymbiontのCEO兼共同創設者であるMark Smith氏は、多くのスポンサーの支持を得たことに成功したことに熱意を表した。

「この資金調達ラウンドにより、プラットフォーム開発と開発チームへの投資を加速することができます。Vanguard、Lewis Ranieri、Nasdaqといった主要パートナーは、我々の金融市場やブロックチェーンテクノロジーにおける経験を活用し、エンタープライズブロックチェーン、およびスマートコントラクトプラットフォームであるAssemblyという分散型アプリケーションを開発することで、多くのメリットを得ることができるでしょう。Assemblyは、新規参加者へ向けてデジタル資産市場に参入する機会を提供し、既存の参加者に金融市場の未来を築くための優れたインフラストラクチャを提供します。」

Nasdaq Venturesの責任者であるGary Offner氏もまた、Assemblyは世界規模で多くの企業の経済成長に貢献することができると語り、Symbiontの成功を喜んだ。

「私たちは、世界中の100を超える市場で使用されている将来の市場のインフラストラクチャーの構築を支援するために、革新的なテクノロジーの発見と投資に取り組んでいます。当社の投資には、SymbiontのエンタープライズブロックチェーンとスマートコントラクトプラットフォームのNasdaq Financial Frameworkへの統合も含まれます。私たちは、ブロックチェーン技術における独自の制度的アプリケーションを作成するための、この重要かつ成長している分野をサポートしています。」

2018年の仮想通貨市場の弱気市場と多くの悲観論にもかかわらず、Nasdaqの社長兼CEOであるAdena Friedman氏は、将来の仮想通貨の影響について楽観的な見方を示した。

「近年、世界でも世故に長けた著名投資家たちを含んだ多くの投資家達が膨大な金額をデジタル通貨に注ぎ込んでおり、この事実を無視することは困難です。この発明自体は天才的で創造性にあふれたとてつもないデモンストレーションであり、私たちが生きる経済の中で持続可能な未来を探す価値は十分にあります。Nasdaqでは、トレード・マッチング(取引照合)や決済、および取引の完全性のためのテクノロジーを新興の取引所に提供することで、暗号通貨が投資家からの信頼を獲得できるよう支援しています。また、暗号通貨のスポットと先物の機関投資家であるErisXにも投資しました。今年は暗号通貨のもう1つの証明の場となるでしょうが、デジタル通貨は将来的にも役割を果たすと考えています。その影響の程度は、規制の進展とより広範な制度的採用に左右されることになるでしょう。」