日本発の国産仮想通貨として国内で支持を集めるモナコインですが、今月15日までに「Block withholding attack(Selfish Mining)」という攻撃を受け、Reorg(ブロックチェーンの巻き戻し)を行ったことが分かりました。

これを受け、国内の仮想通貨取引所でも承認数を上げるなどの対応を行っており、モナコインの価格も一時10%近く下落しました。

MonaCoin Charts
MonaCoin Charts
(CoinMarketCapより)

また、Monacoin Projectが18日に投稿したツイートによると、今回の攻撃「Block withholding attack」に対する脆弱性問題はモナコインだけでなく、PoW系の仮想通貨ではどれも対象となり得るとのことです。

この、Block withholding attackは、マイナーが生成したブロックをすぐに公開しないで隠し持ち、公開されているチェーンよりも長くなった後、公開するという攻撃です。演算能力の高いマシンを使っているマイナーであれば、技術的に可能だと以前から懸念されていましたが、今回それが現実のものとなってしまいました。

PoW系の仮想通貨は莫大な演算能力を担保とした形で、その価値があると見られていますが、これを逆手に取った悪意ある行為だということは間違いありません。

今回の事件発覚をきっかけに、本当にPoWが安全なのか?数々の議論がされており、今後の仮想通貨を巡る課題のひとつともなるでしょう。

また、PoW系の通貨開発者の間では、PoSへの移行も検討の必要があるとの見方が強く、例えばPoSと言えば、エイダ(ADA)などが代表的ですが、仮想通貨市場2位のイーサリアム(ETH)もPoSへの移行に向け開発を進めています。