アラブ首長国連邦の貿易センターDMCCで、スイスの暗号企業TRESに対して暗号通貨のOTC取引を行うためのライセンスを承認したことが明らかとなった。

TRESはビットコインにペッグするステーブルコイン「SIMBA」をリリースする暗号企業で、SIMBAは裏付けにビットコインを使用する世界初のステーブルコインと語られている。

DMCCは2020年のダボスサミットでスイスのベンチャーキャピタルCVVC、および暗号開発のCVLabsと提携しDMCC Crypto Centerを立ち上げを発表。クリプトセンターはグローバルなブロックチェーン経済全体の成長、コラボレーション、および整合性を促進するように設計されているとCVLabsは語っている。

DMCCのCEOであるAhmed Bin Sulayem氏によればクリプトセンターの主な目的の2つとして、ブロックチェーンと暗号空間内のイノベーションを促進すること、そしてテクノロジーのグローバルな採用を促進することが挙げられており、クリプトセンターは世界最大の暗号エコシステムになりうるのに適した立地条件を持っていると述べている。

TRESの専門家は、特に技術の観点から、ガイドラインの世界的な変化に起因するものを含め、アラブ諸国における暗号通貨産業の発展の大きな見通しを強調し、SIMBAのAnton Katin CEOは電気自動車、太陽エネルギーへの広範な移行、および再生不可能な資源の通常の消費、輸入、輸出のパターンから離れたいという多くの国の願望に言及して、類似点を示した。

今回承認されたライセンスはドバイで最初のライセンスとなっているが、暗号の資本化は続々と続いており、今後もライセンス発行が続くものと見込まれている。

CVVCは先日、南アフリカ地域への進出に意欲的な報道も出ており、Crypto Valleyとして国を挙げて暗号通貨への投資・研究を重ねてきた成果が徐々に結実してきている。