株式投資の第一人者として知られるジム・クレイマー氏は最近の暗号通貨市場に起きていることが株式市場に対して利益をもたらすと主張。一部の投資家は暗号通貨の利益を確定させて、ボラティリティの低い一般的な投資へ資産を振り替えていると語った。

ジム・クレイマー氏は米メディアCNBCで放送される投資情報番組「Mad Money」でホストを務め、株式投資の第一人者としても知られる。以前より暗号通貨に対しては否定的な立場を取っており、今回の暗号通貨市場の暴落に対して、一時的に市場全体を圧迫する可能性はあるが、投機筋の資金がふるい落とされた後はダウ平均の勝利を確信していると述べている。

クレイマー氏によれば暗号通貨から株式へと資金が移動する過渡期にある現在、利益をあげるためにはポートフォリオ内の保有比率について、暗号通貨やNFTなどのかなりの部分を工業・鉱物など変動の少ない有形の投資に移すべきだと主張した。

クレイマー氏は暗号通貨やNFTの機能面に対して否定的な立場は示すものの、暗号通貨が投機的資産として扱われることに対しては批判せず、実際に自身の住宅ローン支払いのためにビットコインの一部を売却するなど、言動は一貫している。

あくまで暗号通貨は投機的資産であり、現実的に決済通貨として機能するとは思わないまま存分に暗号通貨を利用し、投資と思想を切り離す様こそ投資の第一人者として名を挙げた実力の一端と言えるのかもしれない。

一方で住宅ローンの支払い時には「ニセのお金で本物の代金を支払ったようで素晴らしい」と述べ、暗号通貨コミュニティからは反発が巻き起こった。

また、ビットコインの他にも今月、イーサリアムの半分を売却してGMCハマーEVを購入するなどし、視聴者に対して株式と暗号通貨で利益をあげることの関連性について強調した。