Facebookによる独自仮想通貨Libra用のウォレット「Calibra」研究開発チームが分散監査責任証明(DAPOL)を発表した。DAPOLは特定条件の監査ケースに対して新たなゼロ知識証明ソリューションを提供する。

金融支払能力の証明や資金調達キャンペーンの調達総額、スロットマシーンにおけるジャックポットなど考えうるユースケースは多岐にわたるとしている。また、コロナ禍における日々の推移や失業率の発表、製品のレビューなどといったソリューションも提供し、ひいては新たな電子投票システムの根幹部分としても使用できる。

DAPOLは、ユーザーによる投票や資金移動などのプライバシー保護メカニズムを提供しつつ、従来の監査人が実行していた検証作業を補完するものである。

ブロックチェーン技術のもとにもなったマークルツリー構造にもとづき、ゼロ知識証明、スパースツリー、バランス分割トリック、効率的なパディング、検証可能なランダム関数を使用して拡張されている。

CalibraチームのKonstantinos Chalkias氏は、DAPOLの発表がCalibraにどの程度影響を与えるかは現時点では不明としつつ、DAPOLを近くオープンソース化することで誰でも利用できる様になる予定だと語った。

参考:Cryptology ePrint Archive