仮想通貨の時価総額などで知られるコインマーケットキャップ(CMC)が米Yahooファイナンスと提携しデータセクションを強化することを21日発表した。今回のCMCの情報提供について2つの影響が与えられると考えられる。

一つはヤフージャパンも米Yahooに追随してCMCを採用していくことが予想される点。ヤフージャパンを運営するヤフー株式会社の親会社Zホールディングス株式会社の筆頭株主であるソフトバンクとは密接な関係を築いている。そのソフトバンクが先日発表したメッセージアプリの雄LINEとの経営統合に関するニュースは各所を駆け巡ったが、LINEはLINE Payでの入出金も可能な仮想通貨取引サービスのBITMAXを展開しており、一方ヤフーもTAOTAOを持っている。

競合サービスの統廃合などの行方を気にする方も多いものの、それぞれのユーザーを移行させることは困難であり、グループ外サービスへの離脱のリスクなどを鑑みればサービス継続というのが現実的かと思われるが、米ヤフーファイナンスのCMC導入が成功すれば巡り巡ってTAOTAO、BITMAXへと伝播していくことも考えられる。

さらにもう一つの影響としてファイナンス情報に組み込まれることで、市場が徐々に仮想通貨を認める流れが出てきている点だ。

市場が仮想通貨を認めてきたことで、ポートフォリオに仮想通貨を取り入れる流れが出てきている。投資家たちが重要性を認識することでファイナンス情報として掲載され、ファイナンス情報として掲載されることで投資家たちの関心を集めるといった仮想通貨にとって上方のスパイラルに乗っている。

また、今後CMCのニュースレターやブログコンテンツも米Yahooファイナンスを通じて提供するとしており、仮想通貨にまつわるコラムやオンラインセミナーなども今後さらに活発化していくことが予想される。

主要な仮想通貨であるビットコイン、イーサ、XRP、ビットコインキャッシュ、テザー以外にも合計118種類の仮想通貨の価格を提供することが発表されている。

参考:CoinMarketCap