イーサリアムの共同創設者Joseph Lubin氏は、Facebookの仮想通貨Libra(リブラ)を「まるで分散型の羊の皮をかぶった集中型の狼のようだ」と述べ、非難した。21日、米国のビジネスニュースメディア「Quartz」の記事内で述べた。

今月初めに、Facebookは仮想通貨Libraのホワイトペーパーを発表した。ホワイトペーパーには「国際送金は、電話でメッセージを送るのと同じくらい簡単で安価であるべきである」といったことや、「金融インフラストラクチャーは世界的に包括的で公共財として統治されるべきである」などと述べられている。

Lubin氏は、ホワイトペーパーの「人々はますます分散型のガバナンスを信頼するようになるだろう」という主張に注目し、ユーザーはLibraの平等通貨と国債の裏付けを信頼する必要があると指摘した。

さらにLubin氏は、「おそらく最も重要なことは、登録している28社のメンバーによる制限的な評価基準で管理するのではなく、誰かがネットワークを検証できるように、Libraが最終的により“無許可”の分散型システムに移行することです。」と述べ、その集中化されたインフラストラクチャーについても言及した。

ただ、Lubin氏はLibraについていくつかの良いコメントも述べている。彼は、数年以内に20億のLibraユーザーが存在する可能性があり、その過程でUX(cryptocurrency user experience:仮想通貨のユーザー経験)が大幅に改善される可能性があるとも述べた。

「有能なUXデザイナーは、仮想通貨を使って瞬時に摩擦を減らすことが可能です。秘密鍵の管理からガスの支払いの仕組みの理解、および暗号ブラウザプラグインのインストールなど、WhatsAPPの送信ボタンを押すのと同じくらい簡単にできてしまうでしょう。」

また、イーサリアムの開発会社ConsenSysの開発者がすでにコードを分析しており、このプロジェクトがイーサリアムから多くのアイデアを借りていることに気付いたとも述べている。そして最後には、技術的な観点において、Libraがうまく実行されることにも期待しているとも語った。

参考:QUARTZ