タス通信によれば、ロシアの大統領顧問が投資家を引き付ける目的として、ウクライナから併合したクリミアにてデジタル通貨の採用を提言しているという。

プーチン大統領の地域経済統合に関する顧問である、セルゲイ・グラジエフ氏がヤルタ国際経済フォーラムにて、デジタルマネー技術を採用しクロスボーダーの障壁を減らすよう提言したと言う。

グラジエフ氏によれば、制裁を意識してからかデジタル通貨の採用によって国際的に障壁を無くすことで銀行を通じて送金、投資している投資家にとって利便性が向上すると言及している。

現在、クリミアにてヘルスリゾートの大規模建設の資金調達のため、クリミアの平方メートル当たりのコストに固定されるステーブルコインの発行が提案されている。

グラジエフ氏はブロックチェーン技術に対する前向きな発言を繰り返しており、昨年にはデジタルマネーの性質によって、予測不可能な制裁対象とならず、政治的リスクを軽減できるとの発言をしている。

ロシア中央銀行は最近、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の潜在的な利点と欠点について分析リポートを公開し、利点については経済における取引コストを削減して、リスクが低い流動性の高い資産の提供などできるとしているとし、欠点として匿名性の欠如を指摘している。

クリミアに対してはロシアの影響もあることで、投資家にとっては良いイメージもなく、米国からの経済制裁など圧力もあることから、少しでも資金調達の方法を見つけ出したい現状がある。ウクライナから併合したとしても政治的リスクはまだ高いため、安心して資金を呼び込める環境を作り上げたいと言えるだろう。

ベネズエラのペトロのような資源に裏付けされるステーブルコインとは別に、独自のCBDCを発行し安定させることで、クリミアの経済が高められた実績が出てくれば、ロシアもデジタル通貨発行を前向きに検討していくことに繋がるだろう。

参考:Tass