NEM財団は今年1月、新たな資金調達として2億1,000万XEM(800万米ドル相当)の支援を要請する計画が書かれた提案書を発表した。

提案書には昨年の予算支出を64.05%削減し、スタッフを69%削減するといった人員計画も言及されており、このことからも財団が如何に深刻な財政的な問題に直面していることが分かる。

2月20日には、2億1000万XEMを準備金から解放する要求がNEMコミュニティのメンバーによって承認され、分割で受け取ることが決定した。

そして3月8日、NEM財団の会長であるAlexandra Tinsman氏は、仮想通貨ニュースメディアのCoindeskのインタビューに以下のように答えた。

「これは業界が前進していること、そして新しい仕事の進め方に移行する準備ができていることへの自信の表れだと思います。」

しかし、Tinsman氏はさらに、コンサルタントや専任スタッフを含む約100人の従業員を解雇したことも伝えた。

2018年のピーク時には150人を雇用し、組織の業務が約20カ国以上の国にまで拡大していたが、暗号通貨業界全体の評価が急激に低下したため、NEMの推進力は暫くの間大幅に下落していった。それでもTinsman氏は前向きな姿勢を崩さなかった。

「自社のプラットフォーム、自社製品、そして自社チームに対して財政的責任を負うことは、企業にとっての利益を最優先にして行動するということです。私たちは製品中心である必要があり、それが私たちがしてきたことなのです。きっとこれから良いことが起こるでしょう。」

NEMは、プライベートネットワークとパブリックネットワークの両方に電力を供給するように設計されたCatapultブロックチェーンエンジンを間もなく開始する予定だ。

NEM財団のCTO、Jeff McDonald氏も、Coindeskのインタビューで「他のブロックチェーンにこれまでになかったことを行う技術です。」と答え、同社の高機能なブロックチェーンエンジンに期待をよせた。

Catapultブロックチェーンエンジンについては、月末には立ち上げ計画が発表される見通しだという。

参考:CoinDesk