米仮想通貨関連企業Alameda Research社のCEOであるSam Bankman-Fried氏によると、仮想通貨業界の銀行口座開設にはまだ問題があるという。3日、ブルームバーグが報じた。

Fried氏は「仮想通貨業界においては、『最寄りの支店へ行ってください』という答えは通用しません。銀行が仮想通貨ビジネスを提供することは違法ではありませんが、解決策としてリソースを投入することを望まないのはコンプライアンスの大きな問題です。」と語り、問題点を指摘した。

ブルームバーグの報道によると、大手銀行は仮想通貨に関与する企業へのサービス提供を避けているが、小規模銀行は逆にこの市場の一部を手に入れることに努力しているという。

例えば、米サンディエゴにあるSilvergate Bankは、2018年Q3の時点に暗号顧客483社に対し、計17億ドル(約1,900億円)の無利息口座を提供していると明かしており、2017年9月30日時点の顧客数、114社から323%の増加となっている。

ブロックチェーンの投資、トレーディングおよびアドバイザリー企業のNKBグループも、銀行関係の確立に苦労している企業の一つである。NKBの証券会社責任者、Ben Sebley氏は次のように述べている。

「基本的な銀行業務を拒否するようなことは狂気的であり、セクターの成長を妨げることになる。企業が問題を解決するために創造的になる必要があります。銀行は過度に慎重になっております。」

世界で最もブロックチェーン・フレンドリーとされているマルタ共和国のブロックチェーン会社も、銀行口座の開設に苦労しているとされており、現在も業界の理解を深めるために金融機関との啓発活動を行っていると伝えられている。

多くの銀行や金融機関はすでに変化の必要性を理解しつつあり、研究やテストなどを積極的に行ってはいるが、銀行口座開設に関しては未だに多くの機関が苦労しているようだ。

参考:Bloomberg