IBMのブロックチェーンとデジタル通貨担当副社長、Jesse Lund氏は20日、英国の金融比較サイトFinder.comのインタビューにて、ビットコイン(BTC)の価格が最終的に100万ドルに達する予想をしていると語った。

インタビューで、ビットコインの価格が今年の終わりにはいくらになっているかと尋ねられると、Lund氏は「現在よりは高くなっているだろう。私は5,000ドルと予想するよ。」と述べ、明確な価格を挙げた。

さらにLund氏は、「私はいつの日かビットコインが100万ドルになると見ているよ。その(100万ドルという)数字が好きなんだ。ビットコインが100万ドルになれば、サトシ(BTCの最小単位)は米国のペニー(1セント)と同等の価値があることになる。」と付け加えた。

仮にもしそのような価値となれば、ネットワーク全体で約20兆ドル以上の流動性を持つことになるということもLund氏は指摘した。また、そのような流動性は企業の支払いや、一般的な高額支払いを変えることになると予測した。

「年末には5,000ドル程度になるという予想だけど、上昇軌道はかなり高くなると見ているよ。」とLund氏は語り、強気の見解を明らかにした。

Lund氏はまた、IBMとStellar(XLM)とのコラボレーションおよびIBMのクロスボーダー決済のネットワークであるBlockchain World Wire(BWW)でのネットワークのネイティブ資産の使用についても語った。IBMは、中間通貨として、そして取引手数料を支払うためにBWWでXLMを使用しているということだ。

Lund氏は、国境を越えた支払いを可能にする決済手段を提供するさまざまなデジタル資産があり、ネットワークの参加者はリアルタイムで自由に選択することができるようになることが理想的であると説明した。「それはリップルやXRP、またはビットコインである可能性もあるけど、ステーブルコインのような金融商品である可能性もある。さらには中央銀行が発行するデジタル通貨さえ含まれる可能性だってある。」と語り、IBMは現在さまざまなデジタル資産との連携を検討していることを明らかにした。

しかし、IBMの決済ネットワークは独自のトークンに依存していないため、リップルのRippleNetとは区別する必要があるということを強調した。BWWは、金融仲介機関を必要とせず、経費を削減、トランザクション時間を大幅に短縮する国際決済システムであるが、同システムは複数のステーブルコインの中から利用したい通貨を選べるというメリットがある。

SWIFTなどを含め、ますます加熱する国際送金争い。各機関の動向には今後も注目していく必要がありそうだ。

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