大手仮想通貨取引所のKrakenは、先物取引のスタートアップ「Crypto Facilities」を正式に買収した。4日、同社が報じた。正式な買収価格は未公開だが、少なくとも1億ドル(約100億円超)相当の金額で買収は行われたとされている。

これにより、イギリス国内でビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)など6種類の仮想通貨先物取引が可能になるとともに、将来の暗号通貨の価格変動へのエクスポージャーを提供することができるようになるという。

KrakenのCEO、Jesse Powell氏は、この買収を自社のロードマップを「大幅に加速する」ものとして捉え、欧州で競合サービスを提供するために必要なライセンスと承認を得るために長年努力してきたことを喜んだ。

2014年に設立されたCrypto Facilitiesは、英国のFCAに登録されており、契約は規制当局によって承認されているという。また、ビットコイン、ビットコインキャッシュ、XRP、ライトコイン、およびイーサリアムの取引ペアに対する現金決済先物取引の提供に加えて、CME CFと共同で作成されたインデックスであるCME CF Bitcoin Reference Rateにデータを提供しており、先物提供とデータ提供は買収後も継続するという。

また、Powell氏は「今回の契約により、開発チーム全体が100人以上になり、資産を追加できるようになることでCrypto Facilitiesも加速するでしょう。我々は中期的により多くの契約を開始する予定であり、それに伴いKrakenもより多くの資産を開始する予定です。」と、今後の見通しを語った。

Crypto FacilitiesのCEOであるTimo Schlaefer氏は、買収後も引き続きKrakenでCEOの地位を維持することになる。会社は取引所の傘下企業として、独立した存在のままとなり、さらにインデックスを監督する子会社もまた、より大きな事業体の枠組みの中で独立した企業となる。

参考:CoinDesk