スイスの食品会社Gustav Gerig AGによるツナ缶ブランド「Raimond Freres」が缶蓋にPacificalのロゴを採用し、サプライチェーンを完全に追跡可能にするよう発表した。

Pacificalはカツオやマグロなどの漁業資源の権利を定めたナウル協定締結国(PNA)によるマグロを提供する企業であり、Pacificalの認定を受けることは、世界のマグロの25%が集まるという海洋地域から出荷されたことをブロックチェーンとともに裏付けることでもある。

サプライチェーンのブロックチェーンへの記録は徐々に普及を見せており、やがては賞味期限を確認するのと同じように供給元を辿ることが当たり前の時代がくるだろう。それによりもたらされるのは食の安全のみならず、公的なチェーンに記録のできない密漁など出所不明な商品を敬遠する、より健全な消費社会の構築にもつながるだろう。

ブロックチェーンへの意識の高いスイスならではの発表でもあるが、このブロックチェーンプラットフォームはバンコクに拠点をおくAtatoによりイーサリアム上に構築されたものであり、クリプトバレーを標榜するスイスにとっては歯がゆいことかもしれない。

参考:Markets Insider