ASEANで5番目に大きな銀行CIMBグループとリップル社は、CIMBの市場で即座に国境を越えた支払いを可能にするため戦略的な提携を行った。14日、リップル社が公式サイトで明らかにした。

この提携によりCIMBはRippleNetに加わり、迅速かつ費用対効果の高い国際決済のためにブロックチェーン技術を活用する銀行の1つとなった。

ボストンコンサルティンググループ(BCG)の追加データによると、国際決済の世界市場規模は27兆ドルで、2018〜2026年には20兆ドルも増加する可能性があるという。そしてこの送金市場の約39%はASEAN地域に集中しており、CIMBは今年だけで東南アジアへの送金額が1,200億ドルに増加すると予測している。

リップルのブロックチェーンベースのソリューションは、SpeedSendと呼ばれるCIMBの独自の送金製品を強化するために導入された。このサービスにより、顧客は即時にお金を送受信することが可能となる。この強化はASEANへの入出金の両方で行われ、世界中の国境を越えた送金へのアクセスを向上させる。すでにオーストラリア、米国、英国、香港などへの送金を可能にしている。

CIMBグループのCEOであるTengku Dato’ Sri Zafrul Aziz氏によると、今後はこのソリューションをグループ全体の他のユースケースに拡張していく予定だという。

「RippleNetに加わることができたことを大変喜んでおり、互いの強みと能力の活用が期待できるRippleとの実りあるパートナーシップは楽しみです。この革新的なブロックチェーンソリューションは、国際的な国境を越えた送金に革命をもたらし、ASEAN全域のお客様に迅速かつコスト効率の高いソリューションを提供することができるでしょう。こうしたデジタルバンキングの提案強化は、CIMBの継続的な努力を証明しています。」

CIMBは、マレーシアで2番目に大きな規模の金融グループで12カ国に展開している。また支店窓口ではウェスタンユニオンの送金サービスを行っている。このような規模の金融グループがRippleNetに参加することでASEAN地域でのリップルソリューションを活用した即時決済の拡大が期待される。

参考:Ripple