ブルームバークは13日、シンガポールで12日から16日までの5日間で行われているフィンテック・フェスティバルに参加した際に行われたリップル社のCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏のインタビュー動画を公開した。

「リップル社はSWIFT(国際銀行間通信協会)と提携するという噂があるようですが、これについて明らかにしていただけますか?」という質問に対し、Garlinghouse氏は噂を否定し、以下のように答えた。

「まず、SWIFTは銀行が保有しており、私達は銀行の手助けをするためにおります。そしてSWIFTというテクノロジーは何十年も前に作られたテクノロジーで、市場に追いついていない部分があります。私達は顧客の抱える問題を解決することを続けていくだけです。SWIFTは以前、ブロックチェーンはコルレス銀行のソリューションにはならないと語っておりましたが、我が社の100社を超える顧客はその意見に反対しております。」

さらに、「リップルがSWIFTに取って代わる可能性はあると思いますか?」という質問に対してGarlinghouse氏は、以下のように答えた。

「私達が日々やっていることは、実際にSWIFTを引き継ぐことであることは確かです。我が社はすでに100社を超える銀行と契約を結んでおり、中にはSWIFTを使用可能としている大手銀行の一部もリップルの技術を利用しております。例えば、つい先週の話ですが、ある送金会社がリップルの技術を用いて1トランザクションが20ドルだったのを2ドルまで下げることに成功しました。そしてその結果、一晩で利用率が約800%も増加したのです。こうした活性化は今のSWIFTには提供できないことで、逆にリップルだからこそできることだと言えます。」

SWIFTが提携する金融機関は世界200カ国に11,000以上もあるが、送金に数日かかるなど時間が遅いことが問題となっている。

さらに、近年はトランプ政権によるドル決済網を最大限に活用した米制裁に直面しているロシアや中国、イランといった国が、SWIFTに代わる決済システムの整備に取り組むといった動きもある。送金完了まで数秒のリップルはSWIFTの代替手段として今後ますます注目が集まっていきそうだ。

参考:Bloomberg